退任した韓国大統領の末路は哀れ?
2016’11.16・Wed
退任した韓国大統領の末路は哀れ?
韓国の大統領制度は1期5年で再選が禁じられている。
2期はできないので、5年の任期の残り1年くらいになるとレームダックとなり、影響力が低下する。
そして、退任すると、厳しい状況に追い込まれる大統領が多いのである。
韓国大統領の官邸である青瓦台(チョンワデ)
「清官にして三代」
1392年から1910年まで続いた朝鮮王朝は、国王を頂点とする中央集権国家であったが、実際に政治を仕切っていたのは、科挙に合格して出世した高級官僚たちであった。
それほど、科挙は官吏登用試験として重要な制度であった。
そして、当時は「清官にして三代」と言われた。
これはどういう意味かというと、「科挙に受かって清らかに官僚を続けていても、子孫三代まで暮らせる財産を残せる」ということだ。
清らかで三代、なのだから、濁ればどれほどの資産を残せたことか。
在職中にできるだけ貯めておきたいというのは、古今東西、権力者に共通する心理なのである。
歴代大統領の場合
518年間という長寿王朝であっただけに、朝鮮王朝の影響は現代韓国にも色濃く残っている。
歴代大統領が身内の金銭疑惑で窮地に追い込まれるというのも典型例の1つだ。
韓国の大統領は憲法の規定によって在任中は刑事上の訴追を受けないが、その反動なのか、退任後には立場がガラリと変わる。
全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)、金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)、李明博(イ・ミョンバク)といった歴代大統領は、退任後に「企業からの賄賂」「親族の金銭疑惑」などで検察の取り調べを受けたり、逮捕されたりしている。
全斗煥は死刑判決まで受けたし、盧武鉉は疑惑を恥じて自殺している。
退任後の末路は哀れ、としか言いようがない。
国民が許すかどうか
朴槿恵(パク・クネ)大統領は親族が少ない。
父母は暗殺されているし、他の親族とは不和が伝えられている。
逆に言うと、金銭的にクリーンな存在と見られていて、それもまた朴槿恵大統領を支える人気の1つだった。
つまり、「清官にして三代」をする必要がなかったのである。
しかし、怪しげな民間人の操り人形になっていたという今回のスキャンダルは、歴代大統領の中でも特に国民を激怒させてしまった。
ソウル中心部を埋めつくしたデモ隊が口々に「朴槿恵は下野せよ」「退陣せよ」と叫び続けているのも、朴槿恵大統領の身から出たサビが原因だ。
今後の展開によっては、下野せざるをえない局面に追い込まれるかもしれない。
父親の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が任期中の1979年に暗殺されているだけに、娘の朴槿恵大統領は任期途中での辞任を避けたいだろうが、それを国民が許すかどうか。
朴槿恵大統領の場合、歴代大統領よりもっと哀れな末路が退任後に待っているかもしれない。
文=「ロコレ」編集部
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